古田武彦と古代史を研究する会(東京古田会)へようこそ‼

古田武彦氏は、1971年『「邪馬台国」はなかった』を上梓し古代史研究に一大センセーションを巻き起こしました。
中国史書魏志倭人伝に登場する「邪馬台国」は、ただしくは「邪馬壹(壱)国」で、九州博多湾岸に存在した、ことを論証したからです。
当会は、古田武彦氏の研究の業績と方法論に基づいて、日本の古代史を探求する集まりで、1981年に発足しました。

東京古田会の活動

月例会報告

研修旅行(史跡見学等)

古田武彦記念古代史セミナー

古代史トピック

 
 

古田武彦 主な著書

その他・書籍案内

古代史トピック



お知らせ


和田家文書研究会 3月例会報告

2025年3月8日(土曜日) 中央区新川区民館 ◎会場参加7名 リモート参加9名

【発表】1    発表者 菊地 栄吾 氏


(1)『陸奥話記』「和田家文書」と対比して共に読む
(2)『陸奥話記』の「俘囚の長、安倍頼良叛す」「和田家文書」

『陸奥話記』は11世紀中葉、東北地方に起こった俘囚の反乱、世にいう「前九年の役」を題材とした実録的作品として流布・定着しております。『陸奥話記』の原書者は「今國解の文を抄し、衆口の話を拾ひて、之を一巻に注す。少生但し千里の外たるを以て、定めて多く紕繆せん。實を知る者之を正すのみ。」と結びで述べております。これを意訳すると、次のようになります。「国解の文」は国府から中央官庁に上申される報告文書で、その中から必要な部分を抜き出し、さらに「衆口」すなわち、多くの人々の口から語られている話を纏めて、一巻の書として書き留めた。その中には、多くの誤や間違いがあるだろう。事実を知っている人はこれを正して欲しい。『陸奥話記』の成立年代については、作者が京都にありながら、間接的にではあっても、動乱のなごりが、まだ都にある人々の胸に深い感動をとどめていた時期に、つまり前九年の役が終結し、貞任らの首級が都に到達した康平六年(1063)二月からほど遠くない時期に書かれたものと考えられます。そして、「和田家文書」に目を向けると「前九年の役」がらみの資料が膨大に残っているのです。この『陸奥話記』と「和田家文書」に記されている文書を対比して読み解く試みを発表されました。

発表資料はこちらをクリック して下さい

【発表】2    発表者 安彦 克己 氏


(1) 出アフリカに新証拠
人類が初めてアフリカを出てユーラシア大陸に進出したのは、少なくとも195万年前だったことを示す新たな証拠が見つかったと、米アーカソン大学などの国際研究グループが科学誌『ネイチャー・コミニケーションズ』に発表した、これまで最っと古いとされている約180年前の従来説より15万年古く"出アフリカ"がなされたとの新聞記事を紹介し解説をされた。

(2)「言素論た=手
今回は【た】=【手】の言素論について「和田家文書」の中の文章を参考に言語を示された。たすける。たぐる。たたく。たたかう。➡手力男命。手弱女。手束弓。手挟む。➡たべる⇦(くべる)

(3) 安倍一族の造船
前九年の戦い(1062)後の安倍宗任の生涯を辿りながら安倍一族の「安東船」への係わりを解説された。「安東髙星丸(略)居を藤崎に置きて十三湊を開き、異土との通商を以て一族は榮ひたり。築紫の松浦より宗任の便りと倶に船大工来たり。安東船を進水し異土との商益あり」


発表資料はこちらをクリック して下さい

次回「和田家文書」研究会は5月10日(土曜日)14時から開催予定です。



2月 月例会報告

2025年2月22日(土曜日) 中央区・浜町区民館 ◎会場参加17名 リモート参加4名

第一部(研究発表と懇談会)     司会は斎藤事務局長


【研究発表】 「『先代旧事本紀』について」   藤田 隆一 氏
(1)『先代旧事本』とは、
❶物部氏を中心とした神話・伝承・系譜・歴史・氏族を記述する全十巻からなる文書で、
❷現存する文書が形成されたのは十世紀頃とみられていますが、
❸その記述には『記紀』も及ばない「古い痕跡」を残すものもあるようです
(2)説明内容:第一、三、四、五、七、十巻の中から主に『旧事紀』成立等に関連する事項を抽出され、読み下し文と語句等の語釈を提示されて解説されました。
(3)質疑等:
❶「国造本紀」中の系譜記事の世代が合わないことや後の時代の原文改定箇所のこと、
❷『日本書紀』との関係や第一巻序の部分が「推古紀」の記述と似ている等、活発な意見交換がありました。(発表60分・質疑20分)

【懇談会】
午前開催の幹事会で、古代史ネットワークの清水徹朗氏が説明された「年輪年代法訴訟」(1月下旬に第一審が結審するも上告)について、事務局長から概略の説明があり、その後に意見交換が行われました。なお、「年輪年代法」に関しては、会報200号に古賀達也氏の論考「年輪年代測定「百年の誤り」説―鷲崎弘朋説への異論―」を載せています。(25分)

発表資料はこちらをクリック して下さい

第二部(勉強会と読書会)   司会と説明は新保幹事


【勉強会】 「古田武彦『盗まれた神話』その4」
(1)対象は、第七章〔天孫降臨地の解明〕でした。
(2)要点:この章は16節から構成されています。
(3)概要は、天孫・ニニギノ命の降臨地「日向の高千穂」は、通説でいう宮崎県の高千穂地方ではなく、「筑紫の日向峠」付近だということを先生は丁寧に論証し、併せて付随あるいは関連する事象についても検証を進めています。
※各節の主要な部分を抽出して解説を加えました。
(4)質疑・意見等:クシフルダケに関して、実際に現地を見たことがあるかないかなどの話がでました。
 (解説・質疑30分)

【読書会】 「岩波文庫『日本書紀』持統紀その4」
(1)対象は、持統四年(690)条。
(2)主要記事は、〔1月〕持統天皇が即位、〔4月〕官人選考と朝服制、〔7月〕高官・国司の大異動発令、〔10月〕帰国した大伴部博麻への詔・〔11月〕元嘉暦・儀鳳暦を施行、等
(3)【トピック】として、天武紀と持統紀にのみ登場する記事として、「百寮進薪」と「広瀬竜田神」を取り上げて説明しました。
(4)質疑等:四年条に関しては❶「稲束を下賜」する理由、❷秋条にある「蓋昔者到宮門而著朝服乎」関連で、「昔」の意味合いと出現度会い。
【トピック】では、③持統紀記事の編年移動(34年や50年)可能性への言及がありました。
 (解説・質疑45分)


発表資料はこちらをクリック して下さい

ご意見・質問はメールで【info@tokyo-furutakai.com】下さい。



研修旅行の計画 募集人数:20名

「東京古田会・和田家文書研究会」と弘前の「秋田孝季集史研究会」では昨年の「東日流(つがる)」の旅に続く第二弾の旅を5月13日~16日(3泊4日)で計画致しました。皆様誘い合わせてのご参加をお待ちいたします。
お申し込みはお名前、連絡先を事務局へ 【info@tokyo-furutakai.com】


5月13日(火)
JR東北新幹線「新青森駅」11時55分集合(全行程貸切バス移動)➡三内丸山遺跡➡石塔山(旧荒覇吐神社)登拝➡五所川原市(宿泊)

5月14日(水)
ホテル➡十三湖南岸・紅毛崎集落➡市浦歴史民俗資料館➡福島城跡➡山王坊・日吉神社荒磯崎神社➡小泊・柴崎城跡➡339号竜泊ライン➡外ヶ浜町三厩龍浜(宿泊)

5月15日(木)
ホテル➡龍飛岬➡義経寺➡太平山元遺跡・資料館➡蟹田港~フエリー~下北半島・脇野崎港➡川内町・安倍城:銀杏神社➡むつ市(宿泊予定)

5月16日
ホテル➡霊場・恐山➡野辺地➡小湊・十王院浅虫・善知鳥崎➡青森市内・善知鳥神社➡新青森駅16時30分頃

イメージ
イメージ



3月 月例会

【日 時】

令和7年3月29日(土曜日) 13時~17時

【会 場】

中央区・明石町区民館 洋室5号  アクセスはこちらをクリック

【第一部】

1. 研究発表

題名:「縄文人のDNA」 石田 泉城 氏

2. 懇親会

フリートーク

【休 憩】

【第二部】

1. 勉強会

題名:「古田武彦著作集」から  新保 高之氏
    『盗まれた神話』

2. 読書会

題名:『日本書紀』を読む  新保 高之氏
    「持統紀」



4月 月例会

【日 時】

令和7年4月26日(土曜日) 13時~17時

【会 場】

中央区・佃区民館洋室3号  アクセスはこちらをクリック
地下鉄:大江戸線・有楽町線【月島駅】4番出口徒歩1分

【第一部】

1. 研究発表

①題名:居駒永幸『古事記の成立ー歌と散文ーの表現史」後読感想中川隆氏
②題名:地球の気候変動齋藤隆雄氏

2. 懇親会

フリートーク

【休 憩】

【第二部】

1. 勉強会

題名:「古田武彦著作集」から  新保 高之氏
    『盗まれた神話』 その六

2. 読書会

題名:『日本書紀』を読む  新保 高之氏
    「持統紀」 その六



古代史講演会in 池上会館報告


2月16日(日曜日) 服部氏による古代史講演会が開催されました。
今回の講演では、卑弥呼がもらった鏡は三角縁神獣鏡ではなくて、尚方作鏡だったという話をされました。尚、古田先生は後漢の時代に作られた画文帯神獣鏡ではないかとされていました。との説明も行われました。
詳しい講演内容はユーチューブで視聴できます。 https://youtu.be/nW9115YM5os


第1回講演内容はこちら
服部静尚@卑弥呼と邪馬台国~始皇帝のせいで着せられた濡れ衣@産業
創造館@20250107@1:50:35@20250107hattori


「市民古代史の会・八尾」のYouTubeチャンネル「八鳥ちゃんねる」を開設しましたのでお知らせします。https://www.youtube.com/@hattori_yao

 
「第3回」は3月16日(日曜日)池上会館にて14時から
講演内容:倭の五王と磐井の乱 ぜひお誘い合わせてご参加をお願い致します。



古代史トピック

   

≪トピック 19≫

 

東京古田会3月の月例会で石田泉城氏により「縄文人のDNA」の題材で研究発表がありますが「古代のDNA」と題した企画展が上野の国立科学博物館で開催されてます。寒さも緩んできましたので、散歩がてら足を運んでみたらどうでしょうか!

【企画趣旨】  東京科学博物館HPより転記
遺跡から発掘された古代の人々の骨に残るごく僅かなDNAを解読し、人類の足跡をたどる古代DNA研究。近年では技術の発展とともに飛躍的な進化を遂げ、ホモ・サピエンスの歩んできた道のりが従来想像されていたよりもはるかに複雑であったことが分かってきました。本展では、日本各地の古人骨や考古資料、高精細の古人頭骨CG映像などによって、最新の研究で見えてきた遥かなる日本人のきた道と、集団の歴史が語る未来へのメセージを伝えます。

3月15日(土)~6月15日(日) 国立科学博物館
イメージ

詳細はこちらクリツクしてください。⇒特別展「古代DNA ―日本人のきた道―」



古代史トピック

   

≪トピック 18≫

 

土器に刻まれた日本最古級の文章か!?「大変珍しい史料」
高知の若宮ノ東遺跡が秘めた驚きの発見

日本の歴史を変えるかもしれない大発見が、高知県南国市で起こった。
弥生時代の土器に刻まれた文字が、日本最古級の文章である可能性が浮上したのである。

イメージ
「何」「不」の文字が刻まれた謎の土器
高知県立埋蔵文化財センターに保存されている、漢字が刻まれた可能性のある土器。この土器の破片は、弥生時代後期から古墳時代初めごろのものとされている。大きさは10センチ程度で、「つぼ」の一部と考えられている。2018年度に行われた発掘調査で、南国市篠原にある若宮ノ東遺跡から出土した。土を洗い流しいる際に、複数の線があることに気が付いた調査員たち。国立歴史民族博物館の平川南元館長に鑑定を依頼したところ、2024年9月に驚きの結果が明らかに!

日本最古級の文章の可能性
土器の表面には、漢字2文字が刻まれていた。上が「何」で、下が「不」である。「何」の字は一部が欠けており、現代の漢字とは形が異なっている。ヘラのような工具を使って「とめ」や「はらい」を意識して書かれたと見られる。これらの文字は「なんぞ~ざる」と読む、いわゆる漢文の反語表現だと考えられている。「どうして〇〇しないのか」という意味を持つ。ただし、「何」と「不」の2文字だけでは文章として成立しない。つぼの大きさなどから推測すると、最大で7文字が記されていた可能性がある。県立埋蔵文化財センターの久家隆芳チーフは、この発見の重要性を強調する。

県立埋蔵文化財センター久家隆芳チーフ:
大変驚きましたね。漢字が一般的には使われていない時代になりますので、大変珍しい史料になるかなと思います。日本列島内で複数の文字を使って文章を記したとされるのは5世紀以降である。このことから、この土器の破片は日本最古級の文章である可能性を秘めている。
渡来人が高知で土器を作った?

高知大学宮里修准教授:
焼く前に書いているので、土器を作っている現場で文字を書く人(渡来人)がいて刻んでもらった。粘土って(土地土地で)色とか混ざっているものが違う。地元のものに似てるという話なので、近くでとった粘土ということになると、高知で土器を作ったということになる。宮里准教授は、朝鮮半島などから海を渡ってきた人々が、今の高知に立ち寄った際に土器に文字を書いたのではないかと推測している。
【高知さんさんテレビ】記事から転記



入会案内
東京古田会は新規会員を常時募集しています。古田武彦や古代史に興味のある方、どうぞお気軽にお問合せ下さい。又、入会ご希望の方や、本会にご興味のある知人・友人の方をご紹介ください。入会希望の方は「事務局」に電話又はメールで住所・氏名等をご連絡ください。事務局へのメールは こちらをクリック
年会費は4,000円になります。

東京古田会ニュース原稿募集
東京古田会では会報「東京古田会ニュース」へ掲載する論文・小論・古代史雑感などを募集しています。住所・氏名を必ず明記のうえ500字から5,000字程度にまとめて、事務局」までメールにてお送り下さい。ただし、特定個人への中傷や古代史と無関係な場合は掲載をお断りすることがあります。予めご了承ください。また、他紙などへすでに 投稿しているものとまったく同じ内容の原稿は原則として掲載できません。 掲載の可否については編集会議で決定させていただきます。

事務局へのメールは こちらをクリック